PlanetDAOの特徴のひとつは、共同オーナーの皆さまが、保存に関わる物件だけでなく、その土地や地域の人々とも直接つながる機会を持てることです。
2026年4月、PlanetDAO共同オーナーのBolさんは和歌山県那智勝浦町を訪れ、西山住職や地域の皆さまとともに旧寳光寺での共同作業に参加しました。この体験を通じて、日本の地方に残る歴史的な建物を守り続けることの難しさや、その現実に触れる機会となりました。
以下は、Bolさんご本人による訪問の記録です。
Bolさんの記録
旧寳光寺へ続く最後の坂道は、少し急でした。その先には何が待っているのだろう、と期待しながら歩いていました。ふと反対側を見ると、かつては田んぼだった場所が広がっていましたが、今ではほとんどが草に覆われ、耕作されていませんでした。

「今は機械を買って自分で米を作るより、米を買ったほうが安いんですよ。」後ほど、地域の年配の方がそう教えてくれました。
お寺と隣接する墓地を維持していくことも決して簡単ではありません。私たちはこの日、お寺の前の砂利敷きに生えてきた雑草を取り除く作業を行いました。

到着すると、西山住職と60代から70代の地域の方々4名が迎えてくださいました。西山住職が木製の扉を開けると、お堂の内部が姿を現しました。旧寳光寺は築150年以上。木の柱や法要で使われる道具、そして障子の傷み具合からも、長い年月の積み重ねを感じることができました。
この場所を修復するための資金が確保され、今後は宿泊者を迎える場所として新たな役割を担っていくことを思うと、とても嬉しい気持ちになりました。

地域の皆さんは終始笑顔で、驚くほど軽やかに体を動かしていました。3〜4か月ごとに行われているという草取り作業を終えた後は、お寺の縁側の掃除も行い、数時間で作業を終えることができました。
休憩中には、こうした地域に海外から訪れる旅行者について話をしました。そこには、外国人に対する開かれた姿勢や好奇心、そして歓迎の気持ちが感じられました。
「少し違う人生観なんですよ。」西山住職はそう話してくれました。
米や野菜を育てる地域では、人は自然を完全にコントロールできないことを知っています。良い苗を選び、適切な時期に植え、水の管理も完璧に行ったとしても、突然の洪水や干ばつ、嵐によって、一年の収穫が数時間で失われてしまうことがあります。
だからこそ、人は柔軟であり、未来に対して開かれた姿勢を持つ必要があります。一方で、都市で暮らし働く私は、テクノロジーや時計、スケジュール、会議によって、自分の人生をコントロールできているように感じることがよくあります。
翌朝、日の出前に旧寳光寺と大泰寺を後にしたとき、私が持ち帰ったのは「謙虚さ」と「しなやかな強さ」についての学びでした。
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Bolさん、貴重な体験を共有していただき、ありがとうございました。
このような活動を通じて、PlanetDAOの共同オーナーは地域の方々と直接交流し、保存に関わる場所への理解をより深めることができます。